【政治】個人主義が社会の基盤-ジョン・スチュアート・ミル
「個人の自由を守ることが社会の 基盤」
「多数派の専制」
選挙で選ばれた政府は多数派の意見を吸い上げたものであり、多数派が少数派を抑圧するような事態が起こらないとも限らない。
選挙で選ばれた政府の干渉であっても有害な結果をもたらす可能性がある。
なぜなら、人々が持っている意見は自分の利益のためが多いから。
その結果の社会全体の意見とは、結局社会で優勢な集団の利益を反映している意見に過ぎない。
社会が個人の自由に干渉することが正当であると認められるのは、
他者に危害が及ぶのを防ぐという目的があるときのみ、と言いました。
しかし、強制はできないとも言いました。
身体も精神も、自分に対して主権を持っているのはその本人であるからです。
多様な思想を取り入れる重要性
多様な考え方が生まれる余地を残しておかんえばならない。
それは、正しい思想にいつまでも効力を持たせるためにはその思想を定期的に点検する必要があり、最適な方法は反対意見を持っている人々の考えを聞くことである。
このような議論がないと、人々は正しい思想の基礎的な部分すら理解しない。
その結果、その思想は理解されることなく、おうむ返しで復唱される。
どんなに正しい行動・道徳原理でも、 意味が理解されないと、人の自発的な動機付けにならない。
行動の道徳性
功利主義では、その行動が人々の幸福の全体量に対してどの程度貢献したかという点で判断されるべき、と言います。
個人の自由による発言や集結は、それが幸福より不幸を生み出す場合には認められない可能性があるということです。
批判
しかし、個人の自由の保護と功利主義は矛盾する点もあります。
行動に対する制約がない自由は消極的自由と言われ、最貧困層など意見表現方法を持たない人にとって無意味です。
その人たちが積極的に意見を述べて政策に影響を及ぼせるよう積極的に手助けする「積極的自由」が必要です。
形式的参政権が意味がないのも同じです。
今では、より自由主義的な規制を求める人々が、ミルの主張を引き合いにだすを言います。